~襷~ 大好きな地元を、一生のフィールドに。
【襷(たすき)】は、駒澤大学に通う皆さんが「どのような社会人生活を送りたいか」をイメージできる、キャリアセンター発の連載企画です。在学生が現在活躍する駒大OB・OGを訪問し、先輩たちのリアルな声をお届けします。
加藤 仰葉先輩に、取材しました!(2026年2月取材)
大学4年間の学びと活動
仏教学部で培った「情報の確かさ」を見極める力
私は駒澤大学の仏教学部で4年間を過ごしました。仏教と聞くと「お寺」のイメージを持たれるかもしれませんが、私が選んだ仏教学科は、歴史や思想、さらには社会との関わりまで、非常に幅広い視点で学問を深めることができる場所でした。
特に印象に残っているのは、宗教社会学を専門とする村上 晶先生のゼミです。そこでは、一つの事象に対して「それは思想なのか、それとも事実なのか」を、出典を遡って確認する姿勢が身につきました。この「情報の根拠を大切にする」という学びは、今の県庁での仕事に驚くほど直結しています。公務員の仕事は、法律等、過去事例に基づいて正確に処理することが求められます。「なんとなく」ではなく「正しい根拠」を積み上げる癖がついたのは、間違いなく村上先生のゼミでの経験があったからです。
部を率いた主将経験と「居心地の良さ」
大学生活のもう一つの柱は、間違いなく駒澤大学体育会ラグビーフットボール部での活動でした。小学校6年生から始めたラグビーでしたが、入学当初は「もうラグビーはいいかな」と迷った時期もありましたが、結局「何もしないのは自分らしくない」と入部を決めました。最終的には4年次には主将を任せていただくことになり、自分でも驚くような密度の濃い時間を過ごしました。

主将として大切にしていたのは、チーム全体が「居心地が良い」と感じられる環境を作ることです。もちろん勝負の世界ですから厳しさは必要ですが、ギスギスした雰囲気からは良い成果は生まれません。自分のできる範囲で周囲を気遣い、一人ひとりがチームの一員であると実感できるような声掛けを意識していました。
島根県、東京都、そして地元・愛知県へ
三つの地域での生活が教えてくれたこと
私のキャリアを振り返る上で欠かせないのが、島根県、東京都、愛知県という三つの異なる地域での生活です。高校3年間を島根県の学校の寮で過ごし、大学4年間は東京都で一人暮らし。計7年間、地元を離れて生活しました。
島根県での生活は、誘惑が一切ない環境でラグビーに没頭できる「何もない楽しさ」がありました。一方で、東京都はあらゆる情報やチャンスに溢れていました。ただ、帰省するたびに感じたのが「やっぱり愛知がいいな」という安心感です。都会的な便利さと、豊かな自然、そして家族や友人がいる。自分らしく働ける場所はどこかと考えたとき、地元・愛知県でのUターン就職を強く考えるようになりました。

公務員という選択と「庁」へのこだわり
就職活動では、早い段階から公務員を志望していました。両親が公務員だったこともあり、民間企業で働くイメージよりも、「公務員=誰かの役に立つ仕事」というイメージが身近にありました。
実は、国家公務員として警察庁や総務省を目指していた時期もありました。なんとなく「~庁」という響きに憧れがあって(笑)。結果として、最も思い入れのある愛知県庁から内定をいただいた時は、心からホッとしました。就職活動中に「社会は厳しいぞ」という話も耳にしましたが、自分にとって最も馴染みのある、大好きな愛知県で働けるということが、何よりのモチベーションになりました。
愛知県庁での挑戦。責任感と温かなチームワーク
今の仕事
現在は愛知県教育委員会事務局で、県内の先生方や教育関係職員の給与・人事情報に関する電算処理を担当しています。数万人規模のデータを扱うこの仕事は、ミスが許されないうえに、時として時間的な猶予があまりないケースもあり、プレッシャーを感じることもあります。国や市区町村と連携して進める業務も多く、期限が迫ると非常にヒヤヒヤすることもあります。
体育会系で培った「プレッシャーの中でも冷静に動く力」は、今の職場で非常に役立っています。また、学生時代に「情報の出典」を大事にしていた経験が、法令やマニュアルを確認しながら進める正確な事務作業に活きています。
笑顔が絶えない職場のコミュニケーション
「県庁は堅い人が多そう」というイメージを持たれるかもしれませんが、私の職場は驚くほどフラットで温かいです。40〜50人の大きな課で、私はまだ一番若手ですが、上司やベテランの先輩方が私の冗談なども優しく受け止めてくださいます(笑)。特にお昼休みは和気あいあいとした雰囲気です。こうした日々のコミュニケーションがあるからこそ、忙しい時期でもチーム一丸となって乗り越えられるのだと感じています。

愛知県の未来を創る一員として
地域の魅力を発信する仕事への興味
今は教育現場を支えていますが、将来的には愛知県の魅力を県内外へ発信する仕事にも挑戦してみたいと考えています。研修で農業推進の部署を訪ねた際、特産品のPRや食育活動を明るく元気に進めている姿を見て、とても刺激を受けました。
愛知県は今、非常に活気に満ちています。2026年には「第20回アジア競技大会・第5回アジアパラ競技大会」が愛知県を中心として開催されるなど、国際的なイベントも控えています。都心部の利便性と、豊かな自然が共存しているのが愛知の魅力です。また、「名古屋めし」呼ばれるご当地グルメ、ラーメン一つとっても、美味しいお店がたくさんあり、食文化も本当に豊か。この素晴らしい愛知県の居心地の良さを、もっと多くの人に知ってもらうための力になりたいです。
※取材当日の掲示
休日とリハビリ、そして次世代へ
プライベートでは、大好きな自転車に乗って県内を回ったり、かつて所属していた愛知県内の地域のラグビースクールで小中学生にラグビーを教えたりしています。実は大学での部活動の際に負った怪我のリハビリ中なのですが、子供たちと一緒に体を動かしていると、自分自身も元気をもらえます。
ラグビー部への思いも尽きません。後輩たちには、早く上のリーグへ昇格して戻ってほしいと願っています。もし困ったことがあれば、いつでも助けに行きます。そうした繋がりも、駒大ラグビー部の良さだと思っています。
後輩たちへのメッセージ
大学生という時期は、自由な時間がたくさんあります。でも、その時間をどう使うかで、将来の姿は大きく変わります。私は学生時代、あえて「暇な時間を作らない」ようにしていました。早朝からアルバイトに行き、その足で大学へ行き、午後はラグビー部の練習に打ち込む。そんな決まったルーティンを自分に課していました。
ダラダラ過ごす時間もたまには必要ですが、なるべく「今の行動が将来にどう繋がるか」を少しだけ意識して、自分をコントロールしてみてください。
駒澤大学には、目標に向かって切磋琢磨できる仲間が必ずいます。もし将来に迷っているなら、ぜひ自分のルーツや、自分が「心地よい」と感じる場所を見つめ直してみてください。
~愛知県と駒澤大学の絆~
愛知県には多くの駒澤大学卒業生が活躍しています。令和8年2月27日(金)に、駒澤大学は、愛知県との間で「学生の就職支援に関する協定」を締結いたします。愛知県での活躍を志す学生の皆さんにとって、新たな道を切り拓く一助となることを願っています。
愛知県と「就職支援に関する協定」を締結しました
おわりに~インタビュアーの感想~
今回の取材を通して、加藤さんの「誠実さ」と「芯の強さ」を改めて強く感じました。ラグビー部主将としてチームをまとめた統率力と、仏教学部で培った情報の根拠を重んじる姿勢。一見異なる二つの経験が、現在の県庁での正確さが求められる業務を支える大きな力になっていることに深い感銘を受けました。
地元・愛知県で誰かの日常を支えることに喜びを感じ、活き活きと働く姿は、とても頼もしく見えたとともに、自分で見つけた自分に合った場所で輝く姿を心から誇らしく思います。
[著]・[聞]・[写] キャリアセンター_山口魁紀
※記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。
※本記事掲載写真は、無断での転載・
本記事関連リンク
愛知県庁
第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)
駒澤大学仏教学部仏教学科
駒澤大学体育会ラグビーフットボール部(Instagram)
襷~先輩の足跡~

