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~襷~ 100年目の節目に立ち、食の最前線を支える

【襷(たすき)】は、駒澤大学に通う皆さんが「どのような社会人生活を送りたいか」をイメージできる、キャリアセンター発の連載企画です。在学生が現在活躍する駒大OB・OGを訪問し、先輩たちのリアルな声をお届けします。

鈴木 恵梨香先輩に、取材しました!(2026年2月取材)

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将来を見据えて選んだ「経営学」と「マーケティング」

社会で役立つ力を求めて

高校時代、実は具体的に「これを学びたい」という明確なものが見つからずに苦労していました。周りの友人が「本が好きだから文学部」など決めていく中で、私は学部選びの基準を「社会に出た時に確実に自分の力になるもの」に置くことにしたんです。

そこで行き着いたのが経営学部でした。さらに調べていくうちに「マーケティング」という分野があることを知り、より深く専門的に学べる環境として駒澤大学の市場戦略学科に辿り着きました。最初から「実学」を意識して選んだ大学生活のスタートでした。

「伝える楽しさ」を教えてくれたゼミ

2年生からのゼミ選びでは、マーケティングの学びはもちろんですが、何より「この先輩たちのようになりたい」という憧れが決め手になりました。選考時の説明会で、中村公一先生のゼミの先輩方が見せてくれたプレゼンテーションが本当に衝撃的だったんです。

ただ資料を読み上げるのではなく、台本なしの「劇」を交えながら、どうすれば聞き手に一番伝わるかを追求した独自のスタイル。その和気あいあいとした雰囲気と、学生が主体となって動く姿に惹かれ、「ここでプレゼンスキルを磨きたい」と強く思いました。

ゼミ長としての苦悩と、KPS活動で得たやりがい

「一人で抱え込まない」という成長

ゼミでは途中からゼミ長を務めることになりました。当時は後輩がおらず、すでに人間関係が固定化されている同学年のメンバーと、どうモチベーションを維持していくかが課題でした。イレギュラーなことも多く、最初は「自分がどうにかしなきゃ」と一人で溜め込んでしまうこともありました。

しかし、その経験が私を大きく変えてくれました。周りを頼り、仲間を巻き込んで「こうしたいんだけど、どうかな?」と意見を求められるようになったんです。この「周囲との間を取り持ち、協力を仰ぐ力」は、今の仕事でも確実に生きている私の土台です。

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母校への愛着を深めたKPS(駒澤大学プロモーションスタッフ)

ゼミ以外の活動では、大学事務部署の一つである入学センター管轄の学生スタッフ「KPS」として広報活動に力を注ぎました。高校時代の私自身がオープンキャンパスで先輩たちに助けられた経験から、ずっと興味を持っていた活動です。

特にやりがいを感じたのは、1対1の個別相談です。高校生の悩みや進路の相談を聴き、後日「あの時のアドバイスで駒澤に決めました」といったリアクションを直接もらえた時は、本当に嬉しかった!高校生に伴走することで、私自身もどんどん駒澤大学のことが好きになっていくのを感じた、かけがえのない時間でした。

「食」のインフラを支える、食品卸の世界へ

スーパーでのアルバイト経験をキャリアの軸に

就職活動を始めるにあたって、まずは外部の力を借りようとキャリアセンターが主催する講座に入り、情報収集から始めました。そこで出会ったのが「食品卸」という業界です。大学4年間、スーパーマーケットでアルバイトをしていた私にとって、食品はとても身近な存在でした。しかし、メーカーと小売りの間に立って、目には見えないけれど確実に食卓を支えている「卸」という仕事を知り、一気に興味が湧きました。

メーカーのように自社製品に縛られず、幅広い商品を提案できる自由度。そして、ゼミで学んだマーケティングの知識を活かせそうな広告業界も併せて検討しましたが、最終的には「大好きな食を通じて、より広く社会に貢献できる」食品卸の世界に飛び込むことに決めました。

不安を乗り越え、納得のいく選択を

就職活動中は、「本当にこの会社で自分はやっていけるのか」という不安や、勤務地、福利厚生といった現実的な条件の間で、最後まで悩み抜きました。今の会社に決めた後も、実はしばらく葛藤していてキャリアセンターに通っていたほどです。

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でも、最後は自分が何を最優先したいのかを突き詰め、納得して決断しました。内定をもらうことがゴールではなく、その後の生活を具体的にイメージして悩んだ時間は、今振り返れば社会人としての覚悟を決めるために必要なプロセスだったのだと思います。

社会人1年目の名古屋での新たな挑戦と、今後の展望

「100周年の節目」に入社した喜び

2025年4月、私は三菱食品の100周年という記念すべき年に社会人生活をスタートさせました。入社1年目から、会社として初めての試みであるポップアップストアの運営に携わるなど、歴史の節目に立ち会えたことは本当にラッキーだったと感じています。

普段は流通の過程にいるため、直接消費者の方と接する機会は少ないのですが、イベントでお客様が自社商品を手にする姿を目の当たりにし、「こうして商品が知られ、購買に繋がっていくんだ」と肌で感じることができました。それは、1年目の私にとって大きな自信となりました。

孤独を吹き飛ばしてくれた、大切な同期

これまであまり馴染みのなかった名古屋という土地での初めての一人暮らし。最初は不安もありましたが、蓋を開けてみればホームシックは1週間も続きませんでした(笑)。その一番の理由は、共に切磋琢磨する同期の存在です。

配属先の中部支社には、私を含めて数人の営業担当の同期が同じフロアにいます。お昼休みは自然と集まってランチを食べますし、週末には旅行に出かけることもあります。出身地もバラバラな私たちが、名古屋という場所で出会い、同じ環境で頑張っている。何かあっても「一人じゃない」と思えることが、どれほど心の支えになっているか分かりません。

若手が多く、顔が見える「アットホームな支社」

支社ならではの魅力なのではないかと感じている事は、何といっても社員同士の距離の近さです。本社のような大規模なオフィスとは違い、支社はフロアを見渡せば誰がどこにいるかすぐに分かります。私の所属する部署は半分近くが20代です。

年齢の近い先輩が多いので、ちょっとした悩みもすぐに相談できますし、私の教育担当をしてくださっている先輩もいつも隣で見守ってくださっています。こちらから聞きに行かなくても、「どうした?大丈夫か?」と自然に声をかけてもらえる。そんな温かい空気感があるからこそ、失敗を恐れずに新しいことに挑戦できているのだと感じています。

「データのやり取り」が「お店の棚」に変わる瞬間

初期配属として中部支社に配属され、加工食品(カップ麺、飲料、調味料など)の担当として、愛知県を中心に近隣県含め中部地域の小売店様へ向けた提案や在庫確保を行っています。

仕事の多くはデータ上でのやり取りですが、担当したお店の改装や新店準備に足を運んだ際、自分が手配した商品がずらりと棚に並んでいるのを見た時は、思わず「あ、本当に並んでる!」と、当たり前のことではあるのですが、普段の自分の仕事が形として見えたことで感動してしまいました(笑)。自分の仕事が「お店の棚」までしっかり届いている。その一連の流れを可視化できた瞬間、この仕事の意義を強く実感します。

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先回りする力で、一歩先の提案を

今の目標は、1ヶ月のスケジュールを自分の中で完全にルーティン化し、常に「先回り」して動けるようになることです。日々の業務に追われるのではなく、早めに準備を終えることで、新たな提案を考える時間を生み出したい。

私は少し慎重に確認を重ねてしまう性格なのですが、先輩方の仕事ぶりを参考にしながら、自分なりの効率的な進め方を模索しています。幸い、今の職場は若手が多く、20代の先輩もたくさんいます。身近なロールモデルが周囲に溢れているので、良いところをどんどん吸収して、早く一人前になりたいですね。

後輩たちへのメッセージ

在学生の皆さんに伝えたいのは、「やりたいと思ったことは、全部やってみて!」ということです。社会人になると、どうしても時間の制約が出てきます。大学時代のあの潤沢な時間を、もっと旅行や資格取得、あるいは些細な趣味にでも全力で注いでおけばよかったな、と思うことが時々あります。

一見、将来に関係なさそうな経験でも、どこでどう繋がるかは分かりません。一旦やってみる。その経験は必ず財産になります。4年間という限られた時間を、ぜひ自分自身のために、そして「今しかできないこと」のために、目一杯使い切ってください!

おわりに~インタビュアーの感想~

学生時代、明るく周りからも頼られている様子でありながら「不安ですー!」と口癖のようにキャリアセンターで話していた鈴木さん。しかし今の彼女は、持ち前の快活さはそのままに、プロとしての責任感という新しい「輝き」をまとっています。

今回の取材で特に印象的だったのは、「今も時間に追われて焦ることがある」「何重にも確認してしまう不器用さがある」と、等身大の姿を隠さずに話してくれたこと。また、そこから逃げるのではなく「だからこそスケジュールをルーティン化して先回りする」という具体的な解決策を見出し、自らの力で一歩ずつ成長の階段を上っている姿には、確かな力強さを感じました。

また、スーパーの棚に並ぶ自社商品を見て「本物だ!」と喜ぶ純粋な感性など、日々の業務の中に小さな「意味」を見出す力こそが、彼女が社会で信頼される理由なのだと感じました。迷いながらも前を向き続ける鈴木さんの姿勢が、これから社会へ向かう後輩たちの背中を、優しく、そして力強く押してくれることを願っています。

[著]・[聞]・[写] キャリアセンター_山口魁紀

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