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嫌われる勇気(岸見一郎、古賀史健著)

眼横鼻直(がんのうびちょく・げんおうびちょく)
Date:2018.01.01

書名 嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え
著者 岸見一郎、古賀史健 著
出版者 ダイヤモンド社
出版年 2013年12月12日
請求番号 146.1/323 146.1/323A
Kompass 書誌情報

誰もが「他人に嫌われたくない」と思う一方で、心のどこかで、「嫌われる勇気を持ちたい」とも、同時に思っているのではないでしょうか。その気持ちをズバッと表現した題名を持つ本書が、否応なく人を引き付け、ベストセラーになったのも頷けます。

本書は哲学者である岸見氏が哲人役、フリーランスライターの古賀氏が青年役となり、二人の会話という形を取ることにより、アドラー心理学になじみがない方でもわかりやすく読めるように工夫がされています。

「すべての悩みは『対人関係の悩み』である」「他者の課題を切り捨てよ」「いまの『自分』を受け入れて、前に踏み出す勇気をもつ」といったアドラーのメッセージは、「他人に嫌われたくない」と思う我々に、勇気を与えてくれます。

私は、本書をきっかけにアドラー自身の著作を数冊読みましたが、驚いたことに、数十年にわたって、私がこれまで受けた様々な研修や先輩からのアドバイスにはアドラーの教えがいっぱい詰まっていたことに気づきました。我々は、間接的ではありますが、「アドラーの教え」に既に触れているのです。

アドラーのメッセージは具体的かつ明確です。アドラーは精神科医として多くの患者を診療し続けました。医師として人々の悩みに向き合ってきた彼の言葉が、我々に響くのは当然のことかもしれません。

若い方は、この本に書かれているメッセージを直ぐに実践できなくても、あまり気にすることはないと思います。ただ、実践できなくても、頭の片隅に置いておけば、何か悩んだ時、壁にぶつかった時に、ふと思い出し、きっと助けになってくれる筈です。

中には、本書に登場する青年のように反発したくなるメッセージも沢山あると思います。しかし、何年か後にもう一度、読めば、その言葉は心に響くかもしれません。

まずは、軽い気持ちで、読んでみてはいかがでしょうか。2017/12/7現在、駒澤大学図書館に所蔵されている本書2冊は、いずれも貸し出し中でした。発売から4年たちますが、今も人気のようです。

医療健康科学部 准教授 志村 一男

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